残酷な華
「噓・・・っ!じゃあ、伊藤君は・・・」
体の力がすべて抜けていく。
「ああ、最初からスイッチは1つしかなかったんだから・・・ミラに捕まったんだな。・・・俺らを助けて。」
「そ・・んな・・・」
それであの時私たちに手をつなげって・・・
一番近くにいる二人は瞬間移動できるから。
そのときの記憶が鮮明によみがえってくる。
伊藤君の笑っている顔。
最後に見せた切なそうな顔はそういうことだったの?
涙があふれる。