残酷な華
第三章~自滅~
どれだけ時間がたったんだろう・・・
私が安西君の胸から顔を上げたのは白い窓枠から夕日が差し込んでいた頃だった。
「落ち着いたか?」
「うん・・・ありがとね。」
「ああ、お前が落ち着くならいいんだ。」
安西君は綺麗に微笑むと優しく頭をなでた。
トクン・・・
胸の鼓動が優しく高鳴っていく。
こんな時間が一生続けばいいのに・・・
「んじゃあ、今日はもうすぐ日も沈むし部屋帰るか。」
「ん・・・お疲れ様。」
もう一度頭をなでると部屋を出て行った。