A'lice
チェシャ猫は、気まぐれで神出鬼没な紫の猫。
優男でイケメンとのこと。
現在はハートの城に向かっているそうだ。
これはわたしの宿のため。
普通の国と一緒だから、まだ沢山の人がいる。
おかしな帽子屋とか、双子の門番とか。
この世界では、時間という概念がない。
時間の流れもあべこべだし、時計の動きもあべこべ。
……らしかった。
他にも色々と質問をした。
数々の質問でわかったのは、この世界がわたしの居た世界ではない、ということ。
そして、帰る術はジョーカーを探す以外にない、ということだった。
「着きましたよ」
衛兵に会釈をして、白うさぎは門をくぐり抜けていく。
わたしはキョロキョロしながらも、彼の後に着いて行った。