リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『お笑い』・2
どう断ろうか考えていると、彼が戻って来た。

「どうしたの?」

そして男の子達に声をかけられているアタシを見て、ビックリしている。

男の子達は戻ってきた彼に、嬉しそうに声をかける。

話の内容は彼を褒め称える言葉や、どこかに遊びに行こうという言葉。

「えっ、あの…」

彼は二人の勢いに押され気味。

だけどどんどんその表情が暗くなる。

男の子達はそれでも話し続ける。

―やがて、彼がゆっくりと顔を上げた。

「…いい加減にしやがれっ!」

いきなり顔付きも声も『男』になったことに、二人はギョッとして彼から離れる。

「こちとらデート中なんだ! しつこいナンパ野郎共は引っ込んでろ!」

…ちなみに彼が住んでいる地域では、ちょっと訛り言葉を使われる。

彼は立派に、その言葉遣いを受け継いだらしい。

「はっ! いっいけない…。ボクったら…」

周囲がし~ん…と静まり返ってしまったので、彼も我に返るのが早かった。
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