愛しい人~出逢いと道標~
高速道路のサービスエリアに停まると、目の前に配達に言っているコンビニの店舗があった。


「ここ終わったらちょっと休憩するから、トイレとか行きたかったら行っとけよ」


そう言われても何分に出発とか言われていないから、どこか行くにしてもかなり不安で行く気になれない。

適当にトラックの見える場所で何かいいところはないかと探していると、駐車場の隅に雪山が固められているのを見つけ移動した。


(そっか、ここまで来ると雪も積もるんだな)


雪を一掴みし、冷たさを感じてすぐに手のひらから払う。


「雪でもなさそうだな」


そう呟き、トラックのほうを見ると、既に入瀬が戻ろうとしているところだった。

その姿に慌てて戻ろうとしたところで目が合い、腰に手を当てて笑ってこちらを見ていた。
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