secret love~アイドルと…~
8.絡み合った糸
私の人気は上がる一方。

樹と過ごせるのは、

共演した時だけだった。


・・・


こんなはずじゃなかったのに。

毎日電話で愚痴ってしまう私。

樹は黙って聞いてくれた。


「このまま私たち、

ダメになっちゃったらどうしよう」


この言葉には、

樹も少し怒った。


「そんなに簡単にダメになるくらいなら、

最初から、付き合ったりしない。

…今どこ?」


「仕事は済んだから、

家に帰ってるとこ」


「わかった・・・

家に行くよ」


「エ?!仕事中じゃないの?」


「仕事より、

くるみが大事」

そう言って電話が切れた。
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