secret love~アイドルと…~
カメラのシャッター音。

何度も、聞こえた。

・・・・


この状況を、

キレイに撮影されてしまった。


「おい!」


樹の声に驚いたカメラマンは、

一瞬のうちに、

車で逃げてしまった。



頭を掻きながら、

龍之介が呟いた。


「これは、オレが仕掛けたわけじゃないよ」

その言葉に、ため息をついた樹。



「そんなのわかってます」

そう言った樹は、

私の掴まれた腕を離すと、

抱き寄せた。


「とにかく、龍之介さんに、

くるみは渡しませんから」

そう言って、

私たちは一旦、

家の中に入った。
< 126 / 151 >

この作品をシェア

pagetop