secret love~アイドルと…~
「…樹様」

ボソッと呟けば・・・


「オレの事知ってるの?」


…もちろんです。

あなたの大ファンなんですから。

それ以上何も言えない私に、

樹が言った。


「ケガはなさそうだな・・・

これ、なんかあったら連絡して?」


・・・こ、これは。

「急いでるから、もう行くよ。

…大丈夫?」


「・・・はい」

私の顔を覗き込んだ樹は、

ケガがないことを確認すると、

足早に車に乗り込んだ。

…走り去る車。

…手に握られているのは、

樹の携帯番号…

…ミラクルだ。
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