君色の空
空いていた場所に車を止めてタバコを取り出し火をつけた。


ふと、見つめた先には暴走族の集会を見てキャーキャー騒いでいる女の子達。

その女の子達と同じように目をギラギラさせて卓人さんの姿を探す智華が隣にいる。


卓人さん達が所属している暴走族はイケメンが多いと有名な為、ギャラリーにはかなりの見物客が現れる。


集会が終わるのを待ち、解散と同時に「真保、行くよ。」


アタシの手を引き一目散に卓人さんの元へと走る智華。アンタはスゴイよ…。


必死に走る智華と、しぶしぶついて行くアタシを、

「お〜い!そこの2人!俺の存在をスルーすんなよ!!」

男の人の声が止めた。

声のした方を見ると高校の同級生、康司と少し幼さを残したかわいらしい顔をした同い年くらいの男の人がいた。


「えぇ!!久しぶりじゃん。康司!愁!超ビックリなんだけど!」



………愁…?


この人、愁くんっていうんだ………。


どうやら智華と康司は中学から一緒だったみたいだ。康司と智華とアタシは高校からの付き合いだから、アタシはこの愁くんっていう人を知らない。


「あっ!真保、初めてだっけ?コイツはね愁っていうの。」

愁くんを見上げると、その幼い顔にドキッっとしてしまった。


チョット何なの…その顔反則じゃない?

色々考えている間に紹介が終わっていたらしい。

「へぇ、真保ちゃんっていうんだ。よろしくね。」

またその反則の笑顔だ!

< 3 / 6 >

この作品をシェア

pagetop