俺は彼女の目です。
「で?こいつ、どうなの?」



親父は「うーむ」と昔ながらの唸り声をあげてから言った。





「2分の1だな」




「2分の1?」




「失明する確率…でしょ」



女が冷静に言った。



「失明…って意味わかってんのか?」



「失礼ね。少なくともあんたよりかは知ってると思うわよ」



目が見えなくなる。



それくらいはいくら俺でも知ってる。



だが、なぜそんな冷静でいられるんだ?
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