約束に似た、綺麗な呪い
約束に似た、綺麗な呪い
ほぼ毎日のように雨が降っていた時期があった。

僕がその人と出会ったのは、そんな時。
近くの丘に誰かがいた。雨なのに、傘を差していなかった。
一番驚いたのは、踊っていた事。

でもその時は気にしなかった。
ただ、踊りの練習中に傘を忘れただけ、それほど踊りに夢中なんだ、と。


だけど翌日も翌々日も、同じ場所にその人はいた。
まだ雨は降っている。なのに傘は差していない。
何だかおかしい。もし明日もいたら声を掛けよう。
< 1 / 5 >

この作品をシェア

pagetop