悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
それにしても、ここで一緒に住むって……。
それは一般的には同棲というものだろうか?
恋を終わらせる覚悟でここに来たのに、同棲することになるとは思いもしなかった。
けれどもう、晃人と離れることなど考えられない……。
考え込む灯里を晃人の腕が抱き寄せる。
晃人は灯里をベッドの上に横たえ、ばさっと布団を掛ける。
「そろそろ寝るぞ、灯里」
「あ、うん……」
まるで昔のような会話に、灯里は少し笑った。
幼い頃、灯里は度々晃人の家で夜更かししそのまま寝てしまうことがあった。
その時も晃人はこうして灯里に布団を掛けてくれた。
あの頃とは二人の関係は変わったが、変わらないものもある。
目元を緩めた灯里に晃人は優しい口づけを落とし、電気を消した……。