悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
晃人の言葉に灯里はふーむと腕を組んだ。
確かにそうかもしれない。
灯里はしばし考えた後、はっと顔を上げた。
「じゃあ、あたしが勝ったらミルクティ淹れて!」
「……いいのか、それで?」
「うん。ずっと飲みたかったの、晃くんのミルクティ」
灯里の言葉に晃人はくすりと笑った。
灯里の頬に手を伸ばし、愛おしげにそっと撫でる。
その瞳に艶っぽい色が広がっていくのを、灯里は息を飲んで見つめていた。
「そんな可愛いことを言われると、別のことがしたくなる」
「えっ……」
「お前は無自覚だからタチが悪いな?」
甘いバリトンの声が灯里の耳の忍び込む。
腰が砕けそうな声に、灯里はびくっと体を強張らせた。
晃人は少し笑い、口を開く。