悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
翌日。
灯里は晃人に抱きかかえられ、ビジネスホテルを出た。
駐車場に止められたジーマの助手席に乗せられ、シートベルトを締められる。
灯里はぼーっと運転席の晃人を見つめていた。
――――腰に力が入らない。
昨日の晃人は確かに容赦なかった。
灯里が何度懇願しても晃人が手を止めることはなく、灯里は何度も忘我の淵へと追いやられた。
今もまだ、頭の奥が痺れたようにぼうっとしている。
灯里の視線の先で、晃人は携帯を片手に何やら調べている。
「……晃くん、何調べてるの?」
「不動産屋と家具屋だ」