悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
灯里は吸い寄せられるように晃人を見つめていた。
……視線が、離せない。
晃人の想いに流されそうになる。
ドクンドクンと心臓が大きな音を立て始める。
晃人の傍にいると心臓がもたないかもしれない……。
胸の鼓動がいやに大きく響き、頭がぼーっとしてくる。
昔はこんなことなかったのに……。
灯里は慌ててコーヒーを一口飲み、口を開いた。
「ねっ、ねえ晃くん。この後はどうするの?」
「この後か。特に考えてはいないが、折角のクリスマスだ。イルミネーションでも見に行くか?」
晃人の言葉に灯里はこくりと頷いた。
イルミネーションというと、街中だろうか?
と首を傾げた灯里に晃人は少し笑って言った。
「この間行ったカフェは覚えているか?」
「あ、うん」
「あそこから車で少し行ったところにノームテラスがあるのは知ってるか?」