悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
「わかった。確かにこれは我が社としても看過できんな」
「ありがとうございます」
晃人は内心でクスリと笑い、深々と一礼した。
――――これで楔は打ち込んだ。
あとは上がどう動くかだが、横山取締役の言葉通り、さすがの父もこのことは看過できないはずだ。
これで目的の80%ほどは達成するだろうが、念には念を入れる必要がある。
――――楔はあと一つ。
晃人は横山に礼を言い、会議室を出た。