悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
晃人はその瞳に昏い光を浮かべ、九条義彦を見据えた。
――――魔を思わせる、刃物のように苛烈なその瞳。
九条義彦はぶるぶると震える声で言った。
「そ、それは……確かかね?」
「ええ」
晃人はにこりと笑った。
――――掛け合うだけ、だが。
と晃人が内心で呟いたことなどもちろん九条義彦は知る由もない。
「どうぞ、よくお考えください。……それでは」
晃人は言い、鞄を手に立ち上がった。
――――これで打てる楔は全て打ち込んだ。
あとは結果を待つだけだ。
晃人は振り返ることなく店を出て行った……。
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