悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
晃人は目を瞑り、脳裏に灯里の姿を思い浮かべた。
朝子との件は晃人にとっては苦い経験となった。
『結婚』というものを浅はかに考えていた自分。
今回の件も全てはそれが引き金だった。
けれど灯里との未来を考えるとき、それを考えずにはいられない。
あのクリスマスの夜からその二文字は頭の片隅にずっとあった。
――――ずっと灯里と一緒に居たい。
灯里と生活を始めてからその想いは日増しに強くなっている。
――――灯里と結婚したい。
灯里がどう考えているのかはわからない。
けれど二人が向かう方向は、同じはずだ。