悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
この手を取ったらどうなるのか……。
それは灯里にもわかっている。
まだ覚悟はない、けれど吸い寄せられるように目が離せない。
晃人と一緒にいたい。
ずっとこうして一緒にいたい……。
心の底から湧き上がる想いに押されるように、灯里は無意識のうちに手を伸ばした。
震える指先が晃人の手に触れた、その瞬間。
「……っ!」
晃人の手が素早く灯里の手を掴み、ぐいと引き寄せた。
強く引かれ、灯里は晃人の胸の中に転がり込む。
はっと振り仰いだ灯里の唇に晃人の唇が降ってきた。
――――さきほどの優しいキスとはうって変わった、嵐のような口づけ。
晃人の唇が灯里の唇を割り、深く口づける。
奪うような強引さに、舌を絡め取る動きに、灯里の頭の中が真っ白になる。