悪魔のようなアナタ ~with.Akito~





「……っ」


未知の世界の入り口で灯里は硬直していた。

晃人の手の感触も肌の感触も、髪の手ざわりも全て知っている。

けれど晃人の指は、唇は、これまで触れたことのない部分にどんどん触れていく。

未知の部分を暴かれる恐怖に灯里は身を強張らせた。


「……」


ひたすら目を瞑る灯里を晃人の瞳がじっと見下ろす。

やがて。


頭の上で晃人がくすりと笑う気配がした。

その気配にそっと目を開けると……。


いつもの優しく慈しむような晃人の目が視界に飛び込んできた。

驚く灯里の頬をそっと撫で、晃人は続ける。



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