悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
「……っ、晃くん……」
「俺はお前を大事にしたい」
晃人は少し笑い、灯里の心を宥めるように頬を撫でる。
ずっと長年、幼馴染として灯里を見守ってきた晃人の言葉は真実だ。
――――真摯でまっすぐな気持ち。
晃人の言葉に何一つ嘘偽りはない。
その心に、その深い愛情に、これまでにない強さで晃人に惹かれていく。
「……晃くん……」
涙で視界が滲む。
晃人は灯里の涙をそっと指でぬぐい、唇に優しい口づけを落とした。
「初めてだろう? お前は」
「……っ、うん……」
「じゃあ少しずつ、ゆっくり教えてやる。嫌だと思ったらすぐに言え」
晃人の言葉が強張っていた灯里の心を溶かしていく。
なぜ晃人はこんなにも優しいのか……。
灯里は晃人の腕の中で、晃人の優しい想いに包まれるのを感じていた……。