悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
2.晃人の願い
3日後。
灯里は机の上を雑巾で拭いていた。
今日は仕事納めなので仕事は午前で切り上げ、午後からは年末の大掃除が始まる。
灯里が机を拭いている横で、山岡課長は何やら資料に〇やら×やらをつけている。
「課長、なんですか? それ」
灯里の声に山岡課長は顔を上げた。
よく見ると資料はリストのようになっている。
「あぁ、これはね、新年会の出欠確認だよ」
「新年会?」
「ホラ、年末はどの部署もバタバタしてたでしょ? で今回は、忘年会じゃなく新年会にしようってことになったわけ」
「はあ……」
確かにそんなメールが回っていたような気もする。
首を傾げる灯里に、山岡課長は尋ねた。