悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
「うん、いいよ。お稲荷さんだよね?」
『ああ。時間はそうだな……11時でどうだ? 初詣の後、昼飯にでも行こう』
「うん」
灯里は晃人と約束し、電話を切った。
久しぶりのデートに心が浮き立つ。
あのクリスマスの夜からもう一か月近くになるが、灯里はどんどん晃人に惹かれている。
もし今晃人に誘われたら、多分拒めないだろう。
もっと晃人のことを知りたい。
幼馴染としてではなく、男としての晃人を……。
「……」
晃人に抱きしめられた時の温もり、そして唇を重ねた時の情熱を思い出すと自然と顔が赤くなる。
――――やはり自分は晃人のことを好きになっている。
灯里は切ない吐息をつき、携帯を置いてベッドに仰向けに寝転がった。