悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
晃人の瞳に次第に昏い光が宿り、射るように灯里を見据える。
その苛烈な視線に灯里は呆然と晃人を見上げた。
体が氷のように固まり、身動き一つできない。
晃人は唇を歪めてくすりと笑い、灯里の顎を掴んで持ち上げた。
「俺を嫌いと言うなら、もっとそれらしい表情をするんだな?」
「……っ」
「お前は嘘がつけない。俺を騙そうとするならもっと訓練するべきだったな。……だが、もう遅い」
言葉と共に、晃人の唇が強引に灯里の唇を塞ぐ。
あの夜と同じ奪うような口づけに灯里は目を見開いた。
晃人は灯里の後頭部に指を差し込み、口づけを落としながら掠れた声で囁く。
「最後だと言ったはずだ。もうお前に選択権はない」
「……っ?」
「お前が俺の方を向いている間は待とうと思った。だが逃げようとするなら容赦はしない」