悪魔のようなアナタ ~with.Akito~
晃人の瞳が至近距離から灯里を見据える。
苛烈な瞳に灯里は凍りついた。
――――魔を思わせる、魅縛の瞳。
けれどなぜか吸い込まれるように目が離せない。
「選んだのはお前だ、灯里。――――もう離さない。諦めろ」
言葉と共に晃人の腕が灯里の背を強く抱きしめる。
そのまま膝裏を掬われ、抱き上げられる。
灯里は揺れる視界の中、全身に触れる晃人の温もりをぼんやりと感じていた……。