真夏の海のシンデレラ
「あ!昨日も居たよね~? 今日もずっとお昼寝~? ビーチボールして体動かそうよ~」



また昨日のあいつ。



いつも同じ場所で陣とっていると、同じ顔ぶれに出くわすことも珍しくはない。



「パス!」


またサングラス越しにそいつを見て素っ気なく言う。



なんで、そこら辺の男には普通に話せるのに、あの人の前では何にも言えなくなってしまうんだろう・・・・・



好きなんだな・・・彼の事。



私を助けてくれた事と、海の家で働いている事以外なんにも彼の事知らないのに、よく一年越しで彼を想っていたと、自分でもビックリする。



「まぁ気が向いたら来てね~あっちで俺ら遊んでるから~」


軽いノリのそいつは心ここに有らずの私を置いて友達の元へ消えていった。






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