真夏の海のシンデレラ
リエは寝息をスースーとたてながら寝ている。



私は仕方なくオイルを取り出して、体に塗り始める。



「背中にオイル塗ってやろうか?」



背後から聞こえたその声に、またナンパかよ、と思いつつ、



「結構で・・・・・す・・・」




サングラスの向こう側にいる人は、そこら辺のナンパ男じゃなく、まさに私の大好きな人だった。




「貸してみ」



と、私の反応を無視して彼はボトルからオイルを自分の手に出して、



「ほら、うつ伏せになって」



と言ってきた。



< 12 / 84 >

この作品をシェア

pagetop