真夏の海のシンデレラ
私は何にも言えないまま、彼の言う通りにうつ伏せになった。


「いつもここにいるよね。」


「は、はい・・・・・」


「昨日俺なんか悪いこと言ったかな?」


気にしてくれていたんだ。


しかも、いつもここにいるよねって、私がいつもここで日焼けしてるの知っててくれたんだ・・・・・




「あ、ありがとうございました!」


私は彼の手を背中に感じながら、ようやく今まで言えなかった言葉を言った。



「え?」


と言って手を止めた彼の方を振り向き、


「私の命・・・・・救ってくれてありがとうございます。」


と、頭を下げた。



突然の私の感謝の言葉に、言葉を失くしているのかと思いきや、


彼はこう言った。
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