真夏の海のシンデレラ
浩二が車で連れてってくれた所、そこは、レストランの奥が屋外になっていて、


夏の夕暮れ時には最高の場所だった。


「俺、ここの店長とちょっと知り合いだから、ちょっと挨拶してくるわ」


私を席に着かせると、彼はそのままお店のカウンターの方へ行ってしまった。


それにしても、すごく眺めが良い。


さっきまで私達の居た湘南の海が一望できる。


ここから日が沈むの見れたらステキだろうなぁ~


なんて考えていると、


浩二が戻ってきた。


「ごめんごめん。何か飲む? ワインボトルでも入れちゃう?」


ちょっと冗談交じりに笑った彼は、席に着くとメニューを広げた。


その顔は、一瞬、私の知っている浩二じゃない様な感じがした。






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