真夏の海のシンデレラ
私はその場に立ち尽くしてしまった。


携帯が鞄の中で震えだした。


慌てて鞄から携帯を取り出そうとすると、動揺のせいか、


鞄ごと地面に落としてしまった。


中身を拾い集めながら携帯を見ると浩二の名前が。


私は浩二の車から見えない所へ隠れ通話ボタンを押した。


「もしもし?」


そこから聞こえたのはなつかしい声。


そして愛おしい声。


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