真夏の海のシンデレラ
向こうのほうに小さく見える快くんの後姿は、今までで一番男らしく見えた。



私の姿を見つけると、黙って振り向き、いつもの元気な快くんとは違う、少し緊張した笑みを見せた。




「久しぶりだね。 手紙・・ありがとう。すごく嬉しかったよ。」



もう私は泣きそうだった。



でも、ちゃんと頑張って伝えるって決めたから、だから涙を堪える。



快くんの目も少し腫れてて、泣いたんだって分かった。
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