真夏の海のシンデレラ
なんか一気に邪魔者になった様な気がして、本気で凹む。



そこへ、快くんが走って戻ってきて、私の前で立膝になり私を見上げた。



私がポカ~んとしていると、快くんが声のトーンを変え、




「姫、このガラスの靴は姫のものではありませんか?」



と言ってたった今買ってきたばかりのビーサンを差し出してきた。



私は面白半分、恥ずかしさ半分で、どう反応したら良いか分からずそっとそのビーサンを履いた。


すると快くんが、



「なんとピッタリだ!姫は私が捜し求めていた人だ。」



と言って、立ち上がり私の左手首を掴み、薬指に光るものをはめた。



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