【短編】君が好きなんです。
「……お前みたいに一途な女も、はじめて」
珠輝くんがわたしをジッと見つめる。
「……わたしは珠輝くんの優しさを知ってるから。だから、ほんとは珠輝くんが優しい人だって……」
「……黙って」
珠輝くんがわたしの髪の毛に撫でるように触れる。
「珠輝くん……わたし」
「―――――……好き」
「……え??」
「……好きだよ、はるかのこと」
「―――――!!」
うっ、ウソッ……!!
今珠輝くん、わたしのこと名前で呼んでくれた……。
しかも今わたしのこと、好きだって……。
ほんとに信じていいのかな??