【短編】君が好きなんです。

「えっ??」



「……なんでもない。じゃあ俺、ここだから」



「あっ、うん。バイバイ」



「……ああ」



珠輝くんは振り向いてもくれないまま、そのまま早足で帰って行ってしまった。



「……もう」



珠輝くんはほんとに無愛想すぎて、悲しくなっちゃうな……。
でも大好きだから、憎めないんだ。



いつか珠輝くんがわたしの気持ちに答えてくれればいいな、とは思うけど……。
でもムリだってわかってるから、諦めるしかないのかな。



でも諦めたくない。
だって珠輝くんが大好きなんだもん。



珠輝くんのそばにいたいんだもん。