同居人はNo.1ホストー1ー213ページまで修正
「熱は39度か…はぁ…本当、世話が焼けるわ」
ベッドに横になっている最低男の額に氷水で冷やしたタオルを置く。
風邪薬は幸いあったけど冷えピタとかないしとりあえず今はタオルを代わりにするしかない。
最低男、感謝しなさいよ。ここまであんたを運んでくるのもう超大変だったんだから!
あの後、どうにか下敷き状態から抜け出しあたしより何倍の重さもある男をあたし一人で寝室まで運んだのだ。
「熱があるなら休めばいいのに。気づかないくらいバカなの?あんた」
苦しそうにしている姿を見つめながらそう言うと最低男はか細い声で「…うるせぇ…っ……」
と言った。
あたしは床に座り最低男の様子を見る。
高熱だし直ぐに回復するのは難しいだろうな。仕方ない直るまで面倒見るか…
「しばらく仕事休みね。店にはあたしが電話しておいたから。治るまではあたしが看病するから」
「…くそっ、この俺が女…に看病されるとは…」
はぁ…こいつ弱ってても生意気な口だけはそのままなのかよ。
「…うっ……はぁ…はぁ……」
最低男は辛そうな顔をしながら頭を動かすと額に置いてあった濡れたタオルが床に落ちる。