同居人はNo.1ホストー1ー213ページまで修正
俺は、ソファーに座ってやることもないからなんとなくテレビを観ていた。
後ろで包丁で刻む音や肉を焼く音やテレビの
音だけがリビングに響き渡る。
この雰囲気、なんだか久々な気がする。
瞼を閉じると、あの頃を思い出す。
昔の思い出なのに何故か最近のように感じてしまう。
台所に立って料理を作っているあいつの後ろ姿。
時々、振り向いて俺を見ると満面な笑顔を見せるあいつ。
目を開けばそこは現実で台所に立っているのはあいつ…じゃなくて違う女だ。
捺海のできたという声を聞き俺はテーブルへと向かった。
テーブルの上にはしょうが焼きとサラダとスープが置いてあった。
へぇ…こいつ結構料理できるんじゃん。
しかも意外とうまそうだし。まぁそんなこと本人に言ったら調子乗るからいわねーけど。
「座んないの?」
捺海の掛け声に俺は椅子に座る。