同居人はNo.1ホストー1ー213ページまで修正













物にぶつかって音がしてしまった。








(だっ、誰!?)






女の声は、さっきの甘い声が
嘘のような驚いた声だった。









「ちょっ、覗きとか趣味悪いでしょ!!

早く行ってよ!!」







女は、あたしを見つけて睨み付けた。




最低男は無言で、あたしの方を
向いた。






最低男の表情は、何を考えているのか
全く分からない表情だった。






段々と息が詰まるような感覚が襲って
あたしは、無意識に走り出して玄関を出た。








「……………ハァハァ……」





 


あたしは、何も考えずに
ただ……夢中で走り続けた。






猛スピードで走っていた足は段々と
遅くなってピタリと止まった。









「……ハァハァ……ハァ……」







どれくらい走ったのかは分からないけど
息は、凄く荒くなっていて
マンションの物影はなかった。







きっと、遠くまで走って来たんだろう。








重い足を引きずるように歩いていると
近くに公園が見えた。







あたしは、ブランコに乗って
ボーッとしていた。









……………………あたし…………




何で直ぐに逃げなかったんだろう。






直ぐに、あそこから立ち去れば
あんな展開にはならなかったはず。







その時、あの時の光景を思い出した。


















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