人形の微笑
………そんな思いから、クロアのサボりは始まった。
全ては、リリスの気を引くため。
そして……無理矢理リリスを一緒に遊ばせて、楽しい気分を共有するため。
遊んでたら楽しい。
楽しかったら笑う。
そんな単純な思考のもとに、クロアは毎日リリスの授業の時間だけはサボるのだが。
「全く……よくも手を焼かせてくれましたね」
残念ながら、その気持ちはリリスに全く届いていなかった。
……たとえ説明したとしても、
人間の感情に理解を示さないリリスには無駄とも言えるが。