人形の微笑




――――――…

――――…


「………あれ…?」


逃げ始めてから、すでに何分経過したんだろうか。


クロアは焦る気持ちを抑えつつ、丘から森を見下ろしていた。


俺、目はいいんだけど……どこにいるのか分からないから見ようが無い。


「……本当にダメだな、俺」


丘の上に立ち尽くし、俺はぽつりと呟いた。




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