人形の微笑



……という事は、ここはアルズガンド城の医務室なのだろうか。


それにしては……周囲に誰もいないけれど。



「だ…、か………」



声を出そうとすると、寝ていたからか喉が渇いていて…

掠れた声しか出てこなかった。


何度か空咳をしてからベッドから降り、少し遠くに置いてあった水差しへと手を伸ばして――…



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