人形の微笑



私とコルトは、クロアの命を狙った暗殺者――つまり、ルスカ王国における罪人だ。


それが何故、このような――…城の中にいるのだろうか?



その疑問に答えたのは、意外にも……ネネ様だった。



「そうでしたわ!!」と慌てたように呟きながら、彼女は私とコルトに向き直ると。



「お二人共。

暗殺者のフリをしてまでクロアを助けて頂き、

本当にありがとうございました」



そう言って、ちょこんと頭を下げてみせた。


< 274 / 343 >

この作品をシェア

pagetop