人形の微笑
私とコルトは、クロアの命を狙った暗殺者――つまり、ルスカ王国における罪人だ。
それが何故、このような――…城の中にいるのだろうか?
その疑問に答えたのは、意外にも……ネネ様だった。
「そうでしたわ!!」と慌てたように呟きながら、彼女は私とコルトに向き直ると。
「お二人共。
暗殺者のフリをしてまでクロアを助けて頂き、
本当にありがとうございました」
そう言って、ちょこんと頭を下げてみせた。