人形の微笑
初めて会話してから、少ししか経ってないというのに……
ネネは、リリスのことをいたく気に入ったらしく。
『敬称もなし、敬語もなし!!
私は、堅苦しい事を全部抜きにして、リリスと友達になりたいの』
数日前、やけに真面目な顔をしてそう言ったネネの言葉がきっかけで、
リリスとネネは『友達』になった。
それからネネは、暇さえあればリリスの元へ足を運んでいる。
リリスも、初めてできた『友達』という存在が嬉しくて、
「こんにちは、ネネ。走ってくるなんて……どうしたの?」
仏頂面ながらも柔らかい声でネネに問い掛けた。