人形の微笑
「…………ねぇ、クロア」
「……ん?」
「私の中に宿ってた【リオ】って人は神様で、あの男の人がルスカ様なのだとしたら、」
「俺達、もしかして……」
「………………」
クロアはそこで言葉を切って立ち止まると、傍らのリリスを見つめた。
同時にリリスも立ち止まり、クロアを見上げる。
二人の視線が絡み合い、数秒――
「リリス!!」「……クロアッ!!」
その意味を理解した二人は、廊下である事を忘れて抱き合い、深い深いキスをした。