人形の微笑



……今まで何をしても動かなかったクロアだから、そのまま寝てると思っていたのに!!


リリスは心の中で舌打ちしつつ、素早い動きで部屋から出ようとして―――…


「んー………あれ、リリス?」


「……………」


その言葉が聞こえた瞬間、体の動きが止まった。


「……………………」


確認のために、ゆっくりと振り向くと…………


「あ、やっぱリリスだ」


そこには、ぱっちりと目を開いたクロアがいた。



< 37 / 343 >

この作品をシェア

pagetop