time-きみの隣で。-
それから2人でエムと遊んで
エムに必要なものを買って帰った。
「送るよ。」
「いや、いいよ。」
「じゃあ駅まで。」
翔太は私の代わりに荷物を持ってくれている。
翔太は学校の噂とは全然ちがう。
俺様なとこあるし
かと思えば子どもっぽいとこもある。
授業だってサボるし。
ただ
翔太が優しいっていうことは
噂以上だった。
「じゃあ。」
「うん。今日はありがと。」
いつもみたいな男たちとは違って
デートっぽいデートではなかったかもしれないけど
今までで一番楽しかった。
「なあ、これからもあの小川来いよ。」
「え?」
「エムにも会いたいし、月奈にも会えるじゃん。」
それって、私にも会いたいってことなのかな―?
「あ、このことは2人だけの秘密、な?」
2人だけの――...
私と翔太だけの
秘密。