time-きみの隣で。-
嘘。
エムがうちにきてから
翔太との秘密ができてから
私は―変わった。
「月奈ちゃーん、遊ばない?」
「...すみません。私、帰るんで。」
まず、男の子と遊ばなくなった。
学校が終わったら即帰宅。
だって、エムがひとりで待っててくれるから。
学校に行っている間ひとりなんだから
早く帰ってあげたい。
「美波ー!!みてみて!」
「なに、また彼氏の画像ー?」
「彼氏じゃなーい!!!」
そして私はエムの画像を
美波に見せるのが日課となってる。
美波はいつも呆れてるが
エムのかわいさに本当は惚れてるのは知ってる。
「今度、直に会いに行くね。」
「うんっエムも喜ぶよ!」
そして、もう一つ、
私の日常で大きく変わったこと―。
「月奈っ!」
私に気づいた翔太が大きく手をふる。
「おーっエム!おはよう!」
毎週日曜日、私はエムを連れて
あの小川に行く。
ここで翔太と会うのが
私たちの秘密の日課。