君に、この声を。



部長が私の話にのってくれて助かった。


ほっと胸を撫で下ろす。



「じゃぁ私、行くね」



前のこともあって、できるだけ部長と2人きりの時間は避けたい。


その一心で、私はその場をすばやく去ろうとした。



「待って」



部長の隣を通ろうとしたとき、鋭く尖った空気が私の耳を貫いた。



部長の声だ。



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