君に、この声を。



はっきり言って、俺はそんなにやる気にはなれなかった。


なんてゆーか、ひきつけるもの――魅力?

そーゆーのがないってゆーか……。


とにかく、俺はこの学校でバスケを続けるのはやる気的に無理なんじゃないか、と直感で思った。


俺がバスケをしようと思ったのもほんの気まぐれで、まだ1年しかしていなかったから、あまりバスケに対する思い入れが深くない。

本当ならば、この学校では帰宅部になろうとも思っていた。



「どー? 奏太。バスケ部に入る気とか」



怜がタオルで汗を拭きながらバスパン姿で近づいてきた。



「悪いけど、入る気にはなんねぇなぁ」

「やっぱりな。奏太の顔見てればわかるよ」



怜の言葉にぎょっとした。


俺の顔ってそんなにわかりやすいか!?


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