14個の君の物語<短編集>

とぼとぼ、と重い足取りで家に帰る途中

オレンジ色の灯が灰色のコンクリを照らす

只でさえ重かった足取りがさらに重くなる

「……楽しそうだな…」

たった一言

楽しい声が響くあの窓の向こう


「あたしにも……あんな日が有ったのかな?」

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