14個の君の物語<短編集>
100回のありがとうよりも1回の笑顔を
あいつはすぐありがとうを言う奴
俺は照れ隠しの激しい奴
『優しいんですね』
たった一言を俺にくれた優しい奴
* * *
がんっ!!と鳴り響く校舎裏
「おらっ!!弱いもん苛めるんじゃねぇよ」
「言ってる事とやってる事ちがくねっ!?」
蹴られた奴らは慌てて走り去っていく
「…たくっ!
…あんたは大丈夫か?」
地面に座ったままの女子に声をかける
「……あ、はい。大丈夫ですー
それよりありがとうございました」